スーパーガルテクトとはどんな屋根材?特徴や注意点を解説
2024/01/23
スーパーガルテクトをご存知でしょうか?住宅の新築を検討している方や、屋根の修理を検討している方は見聞きする機会があるかも知れません。
この記事では、スーパーガルテクトとはどんな屋根材なのか?また特徴や注意点について解説していきます。
スーパーガルテクトは、次世代ガルバリウム鋼板と呼ばれることもあります。新築やリフォーム、屋根の修理を検討している方や、今後そのような機会がある方はぜひ参考にしてください。
スーパーガルテクトとは
スーパーガルテクトは、外壁材や屋根材を開発・製造・販売しているアイジー工業株式会社の屋根材です。
住宅の外壁や屋根に多く採用されている金属サイディングであるガルバリウム鋼板をベースに、めっきにマグネシウムを加えることで耐久性・耐食性を大幅に向上させたものが次世代ガルバリウム鋼板であるSGL鋼板です。スーパーガルテクトは超高耐久ガルバであるSGL鋼板を使用した屋根材です。
ガルバリウム鋼板とは
ガルバリウム鋼板は1972年にアメリカで開発された、鋼板にアルミニウム・亜鉛・シリコンをめっきしたものです。耐久性と防食性(さびにくさ)に優れ、鉄板に亜鉛めっきを施したトタンに比べ3~6倍の耐久性を持ちます。高い防食性を活かし住宅の壁や屋根、雨樋などの各種建築材料として広く使われるようになりました。
スーパーガルテクトの特徴
スーパーガルテクトの特徴は次の通りです。
- ・耐久性が高い
・遮熱性・断熱性が高い
・非常に軽量
・選べる2つの異なる塗装
・最大6つの選べるカラーバリエーション
・充実の保証内容
耐久性が高い
スーパーガルテクトはSGL鋼板(超高耐久ガルバ)を使っているため高い耐久性を誇ります。鍍金量を増やし、一般的なガルバリウム鋼板よりも約1.25倍厚くなっています。さびにくさを表す耐食性は、従来のガルバリウム鋼板に比べて3倍です。
遮熱性・断熱性が高い
表面には遮熱性塗装が施してあるため赤外線を反射する効果が大きく、屋根表面の温度上昇を防いでいます。ランプの照射により熱を与える簡易遮熱試験では、60分のランプの照射で通常塗装に比べて約15℃の温度差が発生しました。
また、ポリイソシアヌレートフォームをしん材に採用し、かん合部にまで断熱材を充填させることで外からの熱の侵入を防いでいます。これにより外の熱を野地板に伝わりづらくすることで、夏場の屋根裏の温度上昇を防ぐ効果もあります。
このような特徴から夏の日差しや冬の冷気の影響を受けづらく、冷暖房費の節約が期待できます。
非常に軽量
スーパーガルテクトの特徴の一つに非常に軽量であることが挙げられます。1㎡あたりわずか約5kgであるスーパーガルテクトに対し、セメントを主成分とするストレート屋根は約21kg、和瓦屋根は約50kgもあります。
耐震性を考えた場合、住宅全体の重量が重いほど住宅への負荷は増えます。さらに屋根などの高い場所が重ければ重心が高くなるため、地震時の住宅の揺れ幅は大きくなります。つまり、スーパーガルテクトのような軽量な屋根にすることは耐震性を高めることにもつながるのです。
選べる2つの異なる塗装
スーパーガルテクトには塗装が2種類あります。
一つは、耐久性が高く色褪せしにくいフッ素樹脂塗装のスーパーガルテクトフッ素、もう一つは特殊なちぢみ塗装により高級感あふれる質感を実現したポリエステル樹脂塗装のスーパーガルテクト・スーパーガルテクトC(全長を短くしたタイプ)です。
耐久性を重視するか、質感を重視するかはユーザーの好みに合わせて選択すると良いでしょう。
最大6つの選べるカラーバリエーション
先ほどご紹介した、スーパーガルテクトフッ素・スーパーガルテクトCでは2つのカラー。
スーパーガルテクトでは6つのカラーを選択できます。
カラーバリエーションは次の通りです。
スーパーガルテクトフッ素
- ・ブラック
・ブラウン
スーパーガルテクトC
- ・シェイドブラック
・シェイドブラウン
スーパーガルテクト
- ・シェイドブラック
・シェイドブラウン
・シェイドブルー
・シェイドチャコール
・シェイドワインレッド
住宅のデザインや外壁の色に合わせて好みのカラーを選択しましょう。
充実の保証内容
スーパーガルテクトは保証内容が充実していることも特徴の一つです。一般的な屋根材の保証対象地域は海岸線から5000m以上離れていることが条件ですが、スーパーガルテクトシリーズの場合は海岸線から500m以上離れていることが条件となっています。
スーパーガルテクトは、距離にして一般的な屋根材の10倍海岸線に近くても保証の対象になるということになります。このことからも高い防食性を備えていることがわかります。
保証期間と保証内容は次の通りです。
保証内容 | スーパーガルテクトフッ素 | スーパーガルテクト
スーパーガルテクトC |
塗膜の変褪色
塗膜の白亜化 |
20年 | ━ |
塗膜のひび・われ・
はがれ・ふくれ |
20年 | 15年 |
赤さび | 20年 | 20年 |
穴あき | 25年 | 25年 |
スーパーガルテクトの注意点
スーパーガルテクトの注意点は次の通りです。
- ・屋根材として採用できる地域が限られる
・初期費用が高い
・地域によって保証の対象外になる
屋根材として採用できる地域が限られる
スーパーガルテクトの施工可能な条件として「すがもれのおそれがあるため、最深積雪量の平均値がおおむね30cm以下の地域」であることが求められます。九州を除く日本海側地域や東北地方、北海道などは積雪が多くこの条件から外れてしまうため施工不可地域となります。
「すがもれ」とは、屋根に積もった雪が室内からの熱や太陽光で溶かされ水になり、軒先で再凍結することで屋根を流れる水をせき止めてしまい、屋根材の隙間から屋内へ水が流れ込んでしまう現象です。
初期費用が高い
スーパーガルテクトは高性能な屋根材であるため、初期費用が比較的高額になります。ただし、耐久性が高く15年は再塗装の必要がないため、ストレート屋根と比べてメンテナンスサイクルが長く煩わしさがありません。
地域によって保証の対象外になる
先に述べたように、海岸線から500m以上離れていない地域では保証の対象外になります。保証期間は穴あきの場合25年にもなるため、保証内容に魅力を感じてスーパーガルテクトを採用する方は、海岸線からの距離を確認しておくと良いでしょう。
まとめ
スーパーガルテクトは軽量で高性能な次世代ガルバリウム鋼板です。多くの優れた特徴を持ち、数多くの住宅の屋根材に採用されています。
初期費用は比較的高額になりますが、メリットも多く軽量なため耐震面を重視したい方にもうってつけです。ただし、施工不可能な地域があるため注意が必要です。
株式会社ハジメは、千葉県千葉市を中心に屋根修理・雨漏り修理を行う屋根工事店です。打ち合わせから現地調査、施工までを全て自社職人が対応し「正直に」「適正な価格で」をモットーに年間100棟以上の現場に携わっています。
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株式会社ハジメにてスーパーガルテクトを使用した施工実績